治療法について
骨折癒合不全・脊髄損傷:骨髄幹細胞治療

骨折癒合不全

 骨髄幹細胞(MSC)自身が骨芽細胞に分化することにより、 骨をつくりたい部分にカルシウム沈着を起こしやすくすること、 また血管内皮細胞への分化能力やTGF-βやVEGFなどのサイトカイン 放出による血管の引き込みや毛細血管をつくり出すことにより、 栄養供給やしっかりとした骨をつくる環境づくりに活躍する。
 またMSCが放出するサイトカインは周囲の骨芽細胞や破骨細胞にも作用し、 それぞれの細胞増殖や分化に多大なる影響を及ぼすことが考えられています。
 PRPやbFGF(フィブラストスプレー)、 TCP(トリカルシウムフォスフェイト)、 海綿骨などの足場材料と混ぜて移植を行います。

脊髄損傷(椎間板ヘルニア等)

骨髄幹細胞中の間葉系幹細胞(MSC)が放出するサイトカインや 血管内皮への分化により、新たな毛細血管網の構築や、 MSC自身が神経細胞に作用することで、神経細胞の軸索を伸長させやすくします。
 骨髄液を1mL程度採取し、その中からMSCを約2週間培養します。 MSCは約1×107個まで増殖させ、脊髄損傷のオペを行うと同時に、 損傷部位に培養されたMSCを直接おいてきます。 欠損部を見つけ、オペで原因となる箇所を治療後、炎症を治めるため エラスポールとプレドニゾロンおよび低容量のステロイドなどを投与します。
 その後、細胞の培養を続け、オペ1週後および2週後に、細胞を回収し、 点滴静注や脳脊髄腔(くも膜下腔内)、および患部へ直接注入する方法などでMSC投与を続けます。 脊髄損傷後半年以内の比較的浅い症例にMSC治療を行うことが望ましいです。